志葉家ver

我が征くは星の大河 4












 流ノ介は、源太の背中をじっとみつめる。
 冬空に、真夏と変わらぬ薄着と素足。いつもの寿司屋の格好だ。威勢の良い啖呵を切った割には、背中を丸めて歩いていく源太。痩せているからなおさらそう見えるのかもしれないが、源太の背中はあまりに寒そうだった。そこまで痩せ我慢をしなくてもいいだろう。流ノ介はそう思った。
 けれど流ノ介は思いなおす。きっと、痩せ我慢などではないのだろう。源太の中には、誰にも突き崩すことのできない何かが、一本、貫いているのだ。そして、それはきっと、流ノ介の中に在るモノとは、異なる。






 しかし流ノ介とて、彦馬からくれぐれも、と頼まれたのだ。ここで引き下がる訳にはいかない。
「そうだな。姫の時もそう言って、お前は出て行ったんだったな」
 源太の背中に向かって、流ノ介が呟く。その呟きが届いたのかどうか、源太の足が止まった。
「………おうよ」
 わずかな間の後に、そう言って源太が振り返った。
「でもお前は、姫と共に闘ってもくれたはずだ」
 真面目な顔をして言う流ノ介に、源太は目を見開いた。その隙に、ダイゴヨウが、源太の腕から離れる。源太は、何かを思い出すように、顎に手を当てて首を傾げた。
「あれは………お姫さまが結構やるから………その心意気にちょっくら感動して、手伝ってやりたいって思っただけだ。お姫さまの家来にはなっていねぇよ。お姫様にも、はっきりそう言ったはずだぜ」
 流ノ介はため息をついた。源太がこういう気持ちでいることは、源太が、丈瑠を追って屋敷を出て行った時から、判っていた。
「人生、意気に感ず………ってやつだな」
 どこまでも真っ直ぐで迷いのない源太。そして自分の思いだけで、素直に行動を起こせる源太。それが流ノ介には、少しばかり………いや、かなり羨ましい。
「そこが、私たち志葉家家臣と、お前の違い、なのだろうな」
 流ノ介はそう言うと、何かを考えるように俯く。その姿に不安を掻き立てられたのは、意外にも源太の方だった。源太がブレドランの闘いの後からずっと気になっていたこと。侍たちと源太。もっとはっきり言えば、流ノ介と源太。この違いのことを言われたような気がしたのだ。
「おい!」
 源太の切羽詰まったような呼びかけに、流ノ介が驚いて顔を上げると、そこには、不安そうな源太の顔があった。
「お前だって、丈ちゃんを!丈ちゃん自身を!!お前の仕える相手だって、認めたんだよな?」
 流ノ介の眉がひくりと動く。
「丈ちゃんが、志葉家十九代目当主になったから………じゃないだろ?丈ちゃんに、人生、意気を感じたんだろ?」
 両手を前に出して、オーバーアクションで迫ってくる源太。
「まさか、そうじゃねぇ。やっぱり志葉家の当主だから、なんて言わねえよな?えぇ!?」
 源太の、丈瑠を思う熱い心が、否応なく伝わってくる。

 流ノ介の眉が寄る。
 まさかとは思うが、源太の元気がない理由は、これか?これが心配だったのか?
 しかし、流ノ介は、心の中で、それを打ち消した。もし、これが心配だったのならば、今朝まで元気だったのと符合しない。

 流ノ介は源太を安心させるように、ゆっくりと頷いた。
「ああ。もちろんだ。舵木折神を捕獲しに行った時………お前がやってくる前のことだが、あの時もつくづく思った。あの方が『殿』で良かった。私がお仕えするのは、生涯かけて、あの方お一人だと………。あの時からいろいろありはしたが、本質的なところでは、何も変わっていない」
「それじゃあ、俺と同じじゃないか?なあ!?」
 縋るような瞳で、流ノ介を見上げてくる源太。しかし流ノ介は、それには首を振った。
「………えっ?何だよ、どういうことだよ、それ」
 泣きそうな声を出す源太を、流ノ介は真っ直ぐに見つめる。
「だが、私は志葉家の家臣でもある。生涯かけて、命もかけてお仕えするのは、殿………。いや、殿でなくとも、志葉の当主でなくとも、志葉丈瑠そのひとだけだ。それは絶対に変わらない。しかし、その殿が、志葉家当主でなければ………それでも、志葉丈瑠そのひとに仕えるためには、もしかしたら、私は家を出なければ………池波家を捨てなければ、ならなかったのかも知れない」
「え?」
 流ノ介の意外な言葉に、源太の言葉が詰まる。
「姫のご采配で、一年前は上手くまとまった………が、そうでなければ………」
 最後まで言うことのできずに俯く流ノ介。その言葉の先にあるものは………
「丹波の爺さんが言ってた『謀反』ってことかよ?」
 驚いた流ノ介が、思わず顔を上げる。
「………丹波殿がそのようなことを?」
 頷く源太に、流ノ介は首を振った。
「………そうとも…言えるのかも知れない。殿が志葉家当主にならなかったら………」
 そう言って、顔を逸らす流ノ介。






「いやぁぁぁーーー!!侍って、複雑なんですねぇ」
 沈んだ雰囲気をかき消すように、ダイゴヨウが突然叫んだ。
「あ、ああ。………だな」
 源太は、ダイゴヨウの気遣いに我に返ると、大きく頷く。
「まったく、侍って奴は難しい!!」
 空元気で胸を張る源太。それに流ノ介は首を振る。
「難しくなどない。侍の本分は忠義だ。忠義の忠は、君主と共に心が在ること。義は、侍としての………美学だ」
「なるほど、美学ですか」
 ダイゴヨウが、身体全部を使って頷く。
「美学ってことになっちまうと、理屈では割り切れないものが、でてきやすねぇ、親分」
「なるほどねぇ」
 源太も、何度も頷く。それからすこし考えて、
「それじゃあ、俺も、俺の美学だ!」
 源太はそう叫んだ。流ノ介が怪訝な顔で、源太を見ると、源太がにやりと笑う。
「俺は、丈ちゃん個人だけに仕える。志葉家とは、すっぱりきっぱり関係ねぇ!だから、志葉家からの金は受け取れねえ。これは、俺の美学だ。丈ちゃんに対する、おれの美学なんだ。だから理屈通らなくても、いいんだ」
 流ノ介がこの件で、源太を説得しようとしていることを、源太は見抜いていたらしい。流ノ介がむっとした顔をすると、源太は今度は、いつものへらっとした顔になった。
「これで、いいだろ?爺さんにもそう言っておいてくれ」
 そう言って、流ノ介の前に人差し指を立てて迫ってくる。流ノ介は呆れたように、源太の手を跳ね除けると、腕を組んだ。
「源太。そういう美学で行くなら、お前が受け取れないのは、家禄だ」
「は?ああ?家禄?」
 源太が、ぐりんと目玉を剥きだす。
「だから、勤料、在番料などは受け取れる。それにお前は、貴重な発明で多大な貢献をしている。それに対するご褒美だってある。これは、お前の美学でも受け取れる」
 流ノ介が、立て板に水を流すようにすらすらと言うのを、源太は目を丸くして聞いていた。
「そうなんスか!!」
 ダイゴヨウが感嘆の声を上げるに至って、やっと源太も我に返る。
「………えっ。あっ?そ、そう………なるのか?」
 流ノ介が頷く。
「もともと彦馬さんが、お前に渡したがっていたのも、それだ。その中に、家禄は入っていない」
「そう………なんだ?」






 少しばかり残念そうな源太の顔は、その複雑な心境を表していた。

 幼い頃に彦馬に叱られた思い出は、今も色褪せることなく、源太の胸の奥に残っている。しかしそれは、決して苦い思い出ではなかった。
 志葉家の近所で営んでいた寿司屋を夜逃げして以降、源太の一家は逃げ回るばかりの生活だった。それでも、まだ子供だったせいか、寝る時だけは安心できた。そして、そんな唯一の安息の場所である寝床の中で思い出されるのは、いつも志葉屋敷でのできごとばかり。
 やがて、たった一人、屋台を牽いて寿司屋を営みながら、各地を転々とし始める。もう何からも逃げる必要はなかったが、一方で、その生活は辛いことも多かった。その日の糧を得て、生きて行くだけでも、疲れ果てる毎日。それなのに、源太は毎夜、侍を目指す激しい稽古に、烏賊折神の解析とスシチェンジャーの開発、これらを欠かしたことはなかった。源太が、これらを続けることができたのは、何故なのか。
 独りきりで寂しい時も、悔しい思いに涙した時も、挫けて何もかも捨ててしまうそうになった時も。辛い時に源太の脳裏に浮かんできたのは、幼い丈瑠と交わした約束と共に、彦馬の姿でもあった。
 幼い源太が接することのできた、偉そうな人。それは、小学校の校長先生を除けば、彦馬くらいしかいなかった。校長先生とは、口もきいたことがなかったが、彦馬とは、毎日のようにやりあっていた。そして、彦馬がどれほど強くて、でも本当は優しくて、どれだけ頼りになるのかを、源太は両親のうわさ話や、自分が接した時の感覚から、幼いなりに理解していた。源太にとっての『尊敬できる大人』とは、まさしく彦馬のことだった。
 もしかしたら、源太は彦馬に憧れていたのかも知れない。そして、いつかは彦馬に自分を認めて欲しいと思っていたのかも知れない。

「彦馬さんは、お前に本当に感謝しているんだ。志葉家からではなく、彦馬さんからと思って、受け取れ」
「う、ううん?いや、だけどな」
 源太が激しく頭を掻いた。

 考えてみれば、丈瑠の喜んだ顔と共に、彦馬の賛辞こそが、源太にとっては何よりも嬉しかったのだ。丈瑠の笑顔は、丈瑠との約束を果たせた達成感を源太にもたらしてくれた。そして彦馬の賛辞。これは幼い子供が、親に褒められるのを、なにより喜ぶのと同じ。
 だからこそ、彦馬からお手当など貰いたくなかった。源太が欲しかったものは、もう彦馬から貰っているのだから。そして、それはお金になど、決して替えられないものなのだ。

 そんな気持ちの源太の態度は、煮え切らなかった。
「殿だとて、彦馬さんと同じ思いだろう。それにお前もフランスに戻るなら、旅費だっているはずだ」
 この時、源太の表情がひくりと固まる。
「まあ………それは、そうなんだけど………」
 そう言いながら、源太は慌てて、ダイゴヨウに目をやる。源太の周りを飛び回っていたダイゴヨウを捕まえようとしたが、その源太の腕をダイゴヨウはすり抜けた。
「親分、なけなしの金をはたいて、飛行機に飛び乗りましたからねぇ。事前予約でない航空券は、これがまた高くって………」
「黙れ!!うっせぇんだよ!!」
 源太はそう言うと、ダイゴヨウを必死で捕まえようとするが、ダイゴヨウは、源太の頭上高く飛び上がってしまう。
「だって本当のことでしょう!?フランスに戻る金もないんですぜ」
 頭の上から、源太の財政を暴露するダイゴヨウ。
「何言ってやがる!?宵越しの金は持たねえってのが、江戸っ子でぇ。また屋台牽いて寿司屋やってりゃ、飛行機代なんぞ、すぐ稼げるってことよ」
 ダイゴヨウを見上げながら、叫ぶ源太。しかしそれをダイゴヨウは、笑い飛ばした。
「親分、忘れたんですかい?その肝心の屋台は、フランスですぜ?」
 それに源太の顔色から血の気が引く。
「………う、うるせぇ」
 源太はダイゴヨウに背を向けると、さも忌々しそうに、唇を尖らした。






「源太。お前、一銭もないから、私の家に泊ったのだろう?」
 源太の背中に向かって、流ノ介が声を掛けると、源太はがっくりとうなだれた。
「………ほ、包丁一本あれば………寿司屋なんざ、どこでもでき…らぁ。あの天使の家でも、作ってやっただろうが!今日だって………」
 源太が俯きながら、ぼそぼそと呟く。
「源太。いい加減に意地を張るのは止めろ。殿、そして彦馬さんの気持ちなんだ。受け取れ」
「………だけど………そしたら、金がねぇって言い訳もなくなるから、すぐにフランスに戻らなくちゃならねえし」
 源太の声が、どんどん小さくなって行く。
「………はぁ?フランスに戻りたくないのか?じゃあ、戻らなければいいじゃないか」
 源太の意外な吐露に、流ノ介は驚いた。これは、ホームシックということか?里心がついて、フランスに戻りたくなくなった?
「いや。フランスには早く戻りたい!!」
 しかし、それに対する源太の答えは、あまりにもしっかりしたものだった。声まで、元に戻っている。
「はぁぁぁぁ?お前が何を言ってるのか、さっぱりわからん」
 意味不明の会話を続ける源太に、匙を投げたくなった流ノ介だったが、そこにまたも、源太の小さな呟きが聞こえてくる。
「俺、不安なんだ」
 そして再び、源太はがっくりとうなだれ、遂には、へなへなと道にしゃがみ込んでしまった。
 流ノ介は首を傾げた。
「不安?だから、お金の不安なら、彦馬さんからのお手当を素直に受け取れば、かなりの額だからフランスでも当分は安心して暮らして行け………」
 流ノ介が話し終わらない内に、
「違う!!」
 突然、源太が振り返った。

「………えっ?」
 驚く流ノ介に、源太が泣きそうな顔をする。
「なぁ………丈ちゃん、大丈夫かなぁ」
 話が飛びすぎてどうにも理解できない流ノ介が、首を傾げながら
「熱は下がったし、床も離れられたと言っただろう」
 と言うと
「そういう意味じゃねえよ」
 という怒鳴り声が返って来た。いつもの源太らしくない態度だった。
「じゃあ、どういう意味だ」
 戸惑いながら、流ノ介も問い質す。
 それに、源太がまた、がっくりと頭を落とした。
「………丈ちゃん、この一年で、またモヂカラも………強くなったよな」

 それだけで、源太の言いたいことが判った気がした流ノ介だった。
 ブレドランとの闘い。流ノ介たちの前に、立ちはだかった丈瑠。あの時の丈瑠の異様なまでの強さ。
 あの時、あの場にいたシンケンメンバーが全員、震撼させられたのは、間違いない。

 しかし流ノ介は、そんな気持ちを忘れたかのように振舞う。
「ああ。それはもちろん、殿のことだ。ドウコクを倒された後も、稽古を欠かさず、精進続けていらっしゃったのだろう。確かに、見惚れる………ほど強かったな。今回の殿は………」
「見惚れる?」
 しかし源太は、そんな流ノ介の見え透いた嘘に噛みついてきた。
「あれが、見惚れる、だと?」
 源太が鋭い目つきで、流ノ介を睨む。
「おい、流ノ介。お前こそ素直に言えよ」
「何だ」
 流ノ介も源太を睨み返す。
「あの丈ちゃんを見て。あの黒い炎を容赦なく噴き出すシンケンレッドを見て、お前は見惚れたってのかよ」

 流ノ介は、驚いた。シンケンブラックと言ってもいいような様相の丈瑠に出会ったあの時。後から駆け付けたとはいえ、シンケンメンバーの誰よりも冷静に、ことに対処しているように見えた源太。
 その源太が、このように言うということは………!?

「俺は………心の底で、背筋が寒くなった」
 源太は再び俯くと、両腕で自分の身体を抱え込む。それは、寒そうというよりも、むしろ凍えてでもいるような。いや、何かに怯えているような?
「源太………」
 流ノ介には、源太が何に怯えているのかも、判るような気がした。それは、流ノ介も感じていたことだから。
 流ノ介がそれ以上、言葉を紡げずにいると、突然、源太が顔を上げた。
「あの強さには………怖くなった」
「親分!!それは!言わねぇって約束じゃあ」
 源太がそう言った瞬間に、ダイゴヨウが焦ったような声を出した。
「判ってる!言わねえよ。だけど………」
 源太がダイゴヨウに頭を下げる。
 それを見た流ノ介の心に、何かが引っ掛かった。






「言わねぇって、はっきり言っちまってるじゃねぇですか!!」
「肝心なことは、何にも言ってねぇだろうが!!」
「肝心も何も、そこんとこ言っちゃあ、おしまいなんですよ!!」
 虚しい言い争いを続けている源太とダイゴヨウ。

「待て、源太」
 そんな二人に、流ノ介が割って入る。
「お前たち、何を隠している?」
「………あ?」
「うっ………」
 その瞬間、源太の顔が青くなる。
「今、言っただろう。ダイゴヨウと言わない約束だとか」
 間をおかず、流ノ介がたたみかける。
「あ?あ、いや。何でもねえよ。データスなんて、しょぼいメカが言ってたうわ言なんか、そんなもの俺は信じていねぇし………」
「あああーーーーあああああーーーーー!!!おやぶーーーーん!!!」
 源太が思わずこぼしかけた言葉を、ダイゴヨウが必死で叫んで、聞きとれなくしようとする。
「なんだ?データス?データスのうわ言?」
 しかし、そんなことで、流ノ介に隠せるはずもなかった。
「お前、何か悩んでいたようだが………原因は、これか。お前たち、午前中、あの護星天使たちの所に行っていたのか」
 流ノ介の静かな、しかし怒りに震えるような声が、源太とダイゴヨウに向かう。
「それで、データスに何かを言われて、殿が心配になった………だと?」
 源太は流ノ介の言葉を聞くまいと、両耳を押さえてうずくまった。その上に流ノ介がのしかかる。
「データスって、あの天使たちのところにいたロボットだろう!?地球上の様々なデータを一瞬にして集めることができるとか言っていたよな。あそこで、何を聞いてきた!?」
 流ノ介は源太の胸倉を掴むと、源太を引っ張り上げて、無理やり立たせた。
「りゅ、流ノ介さん、あの………」
 あまりに乱暴な流ノ介に、ダイゴヨウがハラハラしながら、周囲を飛び回る。
「殿のことを聞いて来たんだな!?殿の何を聞いてきた!?」
 しかし流ノ介はダイゴヨウには、一切、目もくれなかった。
「吐け!吐くんだ!!源太ーーーーーーー!!」
「うぎゅぅぅぅ〜。く、苦しい、流ノ介!!」
 寿司屋の半纏ごと、柔道の技よろしく、首まで絞められた源太。
「ああああーーー!止めてください!流ノ介さーーーーんーーーー」
 ダイゴヨウが懇願するが、そんなダイゴヨウに、流ノ介は不気味な笑顔で応えた。
「いいや。全部白状するまでは、止めない!」
「ぐぇぇぇぇぇ〜」
 源太の目が白黒し始める。それでも、手を緩めない流ノ介は、もしかしたら丈瑠以上に、容赦ない性格なのだろうか。
「ああああーーーー!判りました!おいらが、白状します!!」
 ついに、堕ちたのはダイゴヨウだった。
 その瞬間、流ノ介の手が、源太の上着から離れる。源太は膝から道に崩れ落ちた。流ノ介はしてやったりとばかりに涼しい顔だった。











小説  次話






まだ、こんなところ?
いったい、いつになったら、
銀英伝に辿り着くんだろうか A^^;)

でも!でも!!
きっと次回くらいには、さわりに行ける
………かも知れないです。

2011.02.20