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◆◆◆ 2014年8 サイト雑記 ◆◆◆





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◆◆  春愁 19 UP HISTORY BOYS感想 ◆◆ 2014.08.31.日 ◆◆


こんにちは。
東京は先週から雨で涼しい日が続いています。
夏休み最終日が涼しい………って、めずらしいような??
でも、お盆過ぎたら、朝晩涼しいのはあたりまえか。
昼は蝉の声もしますが、夜は秋の虫の声がする季節。
もう秋なんですかねえ。

学校の夏休みが終わる8月31日って、子供の頃は哀しかったなあ………(ToT)
今考えることは、明日から電車が混むこと orz

最近は、川崎や横浜では8月中から新学期が始まってしまう学校も多いですが
我が家の近所の東京周辺では、3学期制なので、2学期は昔と変わらず9/1からです。
上履きとか、宿題とか、新しい雑巾とか抱えて学校行くんですね〜。
………あっ、子供が持って行く雑巾用意せねば。


さて、HISTORY BOYS 見て参りましたので、下に感想UPしました。
ご興味のある方はどうぞ。


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 いつもながら拍手&コメント、ありがとうございます。

 流ノ介の家のことが長々と続きなかなか進みませんが、もう少しで丈瑠に戻れると思います A^^;) 


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■ HISTORY BOYS ■


今回は、めでたくも桃李君と関係ある舞台の感想です。
初日から二日目。
8月30日土曜日13:00からの回を観劇してまいりました。

今回も、チケットはたけちん様頼み。
またも、良席ありがとうございます〜m(__)m
たけちん様と待ち合わせ、渋谷のおしゃれなカフェでがっつり腹ごしらえして、いざ出陣。

12:30開場とありましたが、ロビーにはその前に入れて頂けました。
物販は混んでいるとの噂があったそうですが、早めに物販を始めたためか、問題なし。
靴下が何色もあって可愛かったので、パンフと靴下を購入してしまいました。

Tシャツは、真田で買ったのがとても使い勝手良いので
今回も普通に使うために買おうかなと思っていたのですが………
真田のよりも、モノが悪かったので止めました。
まあ、値段相応だったので、文句言えたものじゃないですが。
真田が値段の割に良いモノだったのかな?

席はほぼ埋まってはいましたが、完全な満席ではなかったです。
(チケットは売れていたのでしょうけど、来ていなかった?)
女子ばかりではない客層も見受けられ(少ないが)ました。

子供連れもちらほら見かけましたが、今回の舞台は連れて来たのを後悔したのでは?
かなりきわどいセクシャルなセリフもある舞台でしたので、純真な子どもにはちょっぴりショックかも。。

桃李くんも、制服のズボンをすっぽり脱いだりしていましたし。
かつて同じパブリックシアターで、小栗がパンツを完全に下げ、お尻丸出しにして、
舞台の客席側端にその尻まるだしで寝転んだほどの衝撃はないですけど。
そういうのを知らないと、ちょっと驚くかな。
まあ、桃李くんのズボン脱ぎパンツ出しがかわいいと思えるほどの、Hなセリフの数々があります。
隠語も多いので、子供にはわからないかなあ………

高校生ならOK。
だって、まさしく高校のお話だしね。


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以下、ネタばれありですので、ご注意を。





まずは総合感想。

おもしろかったです(^^)
今まで桃李君が演った舞台の中では、とてもいいなと思いました。
ヘンリーと並ぶほどですかね。
見に行く価値ありと思えました。

もともとの舞台が良いのですね。賞をたくさんとっている舞台らしいです。

そのため、今回の脚本にも矛盾や突っ込みどころはなく、素直に見ることができました。
脚本が良いと、こんなに心安らかに観れるのねぇ………と観終わった後に感動。

演出は、大がかりなものは何もないのですが、それが役者に視線を集中させて
良かったです。
舞台端(教室内設定)にさりげなくピアノが置いてあって、
それをマジレッドが弾くのですがそれがまたBGM的作用で良かったです。
しかし、あの人がマジレッドってわからなかった………経歴に書いてないんですもの。


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話の内容は、有名な話のようですから省きます。


アーウィン(中村倫也)が主役の舞台なのでしょうか?
しかし私の感想では、アーウィンは主役っぽくなかったです。
では、それに次ぐデイキン(桃李くん)が主役かと言われれば、そういう風にも見えませんでした。

私には………まあ、主役と言うのかどうかわかりませんが
マジレッドが物語を引っ張っていく役なので、マジレッドが主役(と言うのも変なんだが)に見えました。
ちなみに、マジレッドの役名はスクリップスなのですが、舞台観ただけでは全く頭に残らないので
この後も、マジレッドで行きます。

群像劇とも違うような気がするし(群像劇にしては、各人の描き込みが物足りない)
大学受験を前にした高校生たちの「毎日の様子とちょっとしたエピソード」を描いている感じ。

そもそも、デイキンやアーウィンが心情を語る場面がないのですよ。
マジレッドやポズナーはあるのですが。
また、アーウィンは自分の考えを述べるシーンはあるので、それで少しその想いを知れるのですが………デイキンはなし。
そこが残念と言うか、知りたかったかも。

まあ、構成としては、
それぞれの淡々としたエピソード・事実を積み重ねて、ひとつの歴史?くその積み重ね?(笑)をしていく………話かな?


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私は予習ゼロで臨んだ舞台ですが、大まかなストーリーの下敷き(決してストーリではない)は、
最初の車いすのアーウィンと、その後に出てくるヘクターのバイク&後ろに生徒を乗せているで、想像ついてしまいました。
まさかのヘクターお触りまでは、考えが回りませんでしたが。


以下にそれぞれの役柄に就いてコメント。
役者ではなく、役柄です。


アーウィンは、どっちつかずの曖昧な、それこそ「何かを起こす………ことのない人間」に見えました。
最初の想定では、もっと強い人間に見えながらも、実は弱さを内包している………かと思ったのですが、そう見えなかった。
強い部分はむしろなく(若干の虚勢はあった)、揺れて弱々しいばかり。人間として複雑な訳でもなく、
要約するとつまらない人間です!なにしろ私は体育会系ですからネ。この手の人間は好きじゃないです。


デイキンはさっぱりきっぱりしていて、今を楽しんでいる。若者らしい、節度を知った不良っぽさもある。
それでいて頭が良いので、裏でいろいろな手を回している。でもそれは、人を不幸にするものではない。
根は良い子なんだろうな、最後までヘクターのことも好きなんだな〜と良く分かる。
デイキンは、物事を割り切るということができる子。今だけ楽しみ、やる時はやる………等の切り替えもできる子。
「複雑ではなく単純」でしょうが、好感が持てる。自らを知り、自らを肯定している。
安定して見ていられる、教師からしたら安心できる生徒。持っているモノを嫌みなく他人に見せつけられる人間。
でもきっと、なにもかもを持っているから、痛みにかなり鈍感で、残酷な一面もある。
ポズナーやアーウィンの痛みを自分のものとはしない。
弱い者に共感することに意義は見出していない………ように見えました。


マジレッドがなかなか面白い。
私はこの人に一番惹かれました。
神様とのロマンスにけりを付けて、次の道に進むべきと思いつつ
神様のこともなかなか切り捨てられない………と悩む自分すらも(他人はもちろんのこと)客観視できる人間。
ただこの人、必要とあらば、さくっと信仰を捨てられる人のような気がしました。
また、確固たる自らがあるのに、弱さに喘ぐポズナーやアーウィンの胸の内を慮り、ヘクターの悪癖を許すこともできる。
(懺悔を受ける神父に向いてそう)
デイキンの良さを分かりつつ、その明るい偽善あるいは偽悪に批判を直接伝えることができ、でも許す。
許容度が高いというより、興味が勝った人間か。
作品内での結末のようにジャーナリズム的視点で、目の前の事実の積み重ねを観察&記録しているのか。
物語の進行役が、ぴったりです。

私は、マジレッドこそが、デイキンの本質を見抜き、その輝きを愛しているようにも見えました。
この「愛」は人間的な興味であり、エロスは含まれません。フィリアな愛かな?アガペーではないだろ。
彼が時々弾くピアノが印象的に舞台を演出していました。


あまり出番はないが、ゴルフで大学にみごと合格するラッジもなかなか良かったです。
(なにしろ私は体育会系)


みんなに慕われているヘクターは、生徒のためと言いつつ、実はそんなに生徒思いでもない。
そのうえ、エロ教師。
建前と本音が、自分でもわからなくなっている風に見えました。
でも、ちょっと背伸びしている生徒は、こういう教師が大好きなんですよね。古今東西そこは変わらないと見えます。
(バカ生徒は、こういう教師が好きではないでしょう。先生もバカ生徒は嫌いでしょう)
どこの高校にもいそうな、ちょっと変わった、でも人気ある先生です。
あまりに古いマンガなんで誰も知らないカモですが、内田善美の「ひぐらしの森」に出てくる先生って、こんな感じがした?


イギリスの名門高校には、お金持ちしか行かないです。
ですので、この話の舞台は、いわゆるパブリックスクールのエリート生徒たちではないようですね。
一般庶民向け高校の優秀クラスに見えます。
だから、いろいろな家庭の生徒がいるようです。ラッジとかね。


話の中に散りばめられる、小説、詩、映画の端々。
「豆知識(笑)」
これらは、中学高校時代に、萩尾望都やらSFやら哲学書にはまった人間ならば、懐かしいものばかり(笑)
ああ、確かに、高校時代ってああいうのが好きだったよね………と思い出させてくれる。
詩の暗唱とか………ありましたな、確かに。

さらに女教師の言葉に共感。
「自分が感動した小説を生徒に示して、でも生徒は感動しないと嘆く。
それは、生徒が自分でそれをみつけたのではないから」
自分で掴み取ったモノしか、自分の中に入って来ない。


そして、最後に。
ポズナーがまた重要と言うか、物語に絡む役。
でも、私にとっては好感が持てない役。
「僕はユダヤ人です。僕はホモです。そしてシェフィールドに住んでいる。くそったれ!最低だ!!」
こんなことを言う奴は、やっぱ最低でしょ。どこか「気持ちが悪い」ので好きになれないのです。
作品内でも最終的に「ヘンな奴」に成り果てているようですし。


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役者の演技について。

マジレッド良かった。
素直に、彼の役に馴染めました。
ずっと見ていたいと思いました。

ラッジ、出番少ないのに、何故か好感度高し。
彼が出てくると嬉しい。応援したくなります。

デイキン、明るくさわやか。頭良い。
そういう役柄なのでしょうから、桃李くん好演。
でも、深みなし。裏でいろいろあるんだよ………と想像はできるが(めいっぱい想像しまくりました)
演技ではそれは読みとりにくい。もっともっと魅せる役にして欲しかった。
デイキンは、実はアーウィンに惹かれている一面もあるらしいが
「私が観たところでは」その瞬間瞬間でのお楽しみ、お遊びの域を
出ている感情には受け取れなかった。

ベテラン勢は、みなさん見事な演技でした。
ただ、舞台始まっての30分くらい、ヘクターの声がとても聞き取りにくかった。
例えて言えば、「初日で喉を痛めたんだよ………」みたいな。
でも、30分すぎたくらいからは、意識に登らなかったので、問題なくなったようです。


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時間は、一幕が70分、休憩15分、二幕85分だそうです(舞台公式サイトより)が、
一幕の方が長く感じました。
トイレ数が少ないので、15分の休憩は大変そう。トイレ行かなければ、問題ないです。


でも、とてもおもしろい舞台で、観終わった後の満足感は高いです。
きびきびした展開が続きます。
………でも、1幕の途中で2回くらい気絶しかけました………すみません。
似たようなエピソードが重なりすぎていて、ひとつくらい飛ばしても物語の理解に何の支障もない………カンジなんですね。

でも、ホントにおもしろかったです!!!


しかし、これでチケット8800円は高い気がしました。
出演者は11(+2)人だけど、私に言わせれば必要最低人数は7名だし、舞台装置に金掛かってないし、音響もそれほどでもなし。
劇場はだいたい600名入りであまり広くないから割高なのか?

「まねつぶ」で、何回も観ると良い舞台………とありました。
確かにそんな感じのする舞台です。噛み締めれば噛み締めるほど旨い!
スルメみたいな舞台になりそうですが………う〜ん。8800円かあ。←結局、ここに戻る。


演劇評価も、良いのでは………と思います。






























◆◆  春愁 18 UP ◆◆ 2014.08.17.日 ◆◆


こんにちは。
もうお盆休みも終わりですが………たまには、続けて更新してみます。


 雨が降って、ちょっと暑さも一休み?と思ったけど、どうなのでしょうか。
 東京は今日午前中は晴れる天気予報なのですが、いまのところがっつり曇り。どうせなら雨も降って〜という気分。
 コミケの方々もその方が涼しいでしょ?まあ、湿度が上がるので辛いか?紙もしわしわになるかしら。

 我が家の前の公園では、今までミンミン蝉ばかりだったのに、今年はやたらクマ蝉の鳴き声を聞きます。
 温暖化で北上してきているのでしょうか。
 一方、ヒグラシの鳴き声は相変わらずで、いつ聞いても切ない気持になります。
 特に夏休みの終わりは………ネ。くすん。

 来週からまた会社です(TOT)
 その前に書けるだけ、書いておこう………とか思ってます。もう半日しかないけど。

 みなさまもまだまだ暑い日が続きます。
 どうかお身体に気を付けてお過ごしください。


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 拍手&コメント、ありがとうございます。

 更新から短い期間なのに頂けて、とても嬉しいです(^^)
 待っていて下さった方、ありがとうございます m(__)m

 丈瑠が気になる方が多いのに、流ノ介の話で申し訳ありません。
 流ノ介も気になると仰って下さった方、ありがとうございます。
 少し流ノ介のお話が続きますが、これも微妙に丈瑠に繋がっていきます。

 シンケンジャーのお話を書き始めた時に、志葉家年表を作りました。
 全志葉家当主の生年+没年、それぞれの姻戚関係などなど書かれています。
 それでもって、いつか、これが意味ある話が出て来るはず………A^^;)です。

 ううむ。書けるんだろうか。
 そう言えば、志葉家見取り図も作ってあるんです。それに従って、お話は書いています♪


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■ GODZILLA ■


またまた桃李君となんの関係もないですが、映画を見に行った感想です。

またも、ネタバレを多量に含みますので
これから見に行く方は、ご注意を!


総合評価は
・おもしろかった!!
・また見に行きたい(^^)

です。


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ハリウッド二作目の「GODZILLA」は、ちゃんとゴジラしていました。

まず初代ゴジラとの大きな違いは、今回のゴジラは悪役じゃなかったということでしょうか。
ゴジラは作を重ねるに連れ、悪役じゃなくなって行くのですが、そういうゴジラでした。
初代ゴジラ作品の原子力や水爆に対する想い?は、あったよーな………ん?んん?という感じ。

ゴジラが悪役じゃないって、じゃあ人間は誰と闘うんだ!
と思いますよね。
「VS キングギドラ」とかならわかりますけど!

私も、人間はゴジラと闘うのだろうと思って見ていたら………
多分あそこにゴジラいるのだと信じていた所から、コウロギみたいな造形のモノが出てきてました。
「これがゴジラ???新ゴジラ?ええええ〜!?」
と思ったら、それは敵怪獣でした。
敵怪獣の造形は、キリスト教の「悪魔」を模しているのかな?
羽の形が悪魔っぽく、でも足の形がコオロギっぽい。動きはクモっぽくもあったが。
イメージとしては、パリのノートルダム寺院のガーゴイル?顔は違うけど。

じゃあゴジラは?と言うと、人の手に負えないこの悪魔を倒してくれる「神」=ゴジラみたいなノリでした。
まあ、GODZILLAの綴りには、GODも入っているし、そういうことなんでしょうかね………
「自然を司る神」………これは、初代ゴジラに通じている?

そういう訳で、今回のゴジラちゃん、決して人間に味方する訳ではないのですが、人間の敵を倒してくれるので
敵の敵は味方………という感じになっていました。

ゴジラとアメリカの戦艦?が並走して太平洋を横断していくあたり、かなり納得いかない感がじわじわと胸に迫ってきましたけどね。


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という訳で、まずは「なんだかな〜」な点から。


この映画、ただただ意味もなく派手に闘うということはなく、闘いには意味があり、
ちゃんと人間ドラマもあります(怪獣愛情物語もあった)。
それはとっても良いのですが、でも、その人間ドラマがかなり微妙。

前回書いたマレフィセントとは反対に、冒頭に主人公の幼い頃の過去シーンが、きっちり 丁寧に 迫力満点で 描かれているのです。
導入としてはドキドキして良いのですが、それが本ストーリーにほとんど絡んでこない!
主人公パパの言葉「何かを呼んでいる」………という所だけが意味あるところ。
何のための過去シーン?あんなにちゃんと描いているのに!?もったいな〜い!
主人公の人間形成としてあの過去シーンを造っているならば、主人公視点にして欲しい。
でも過去シーンは、ほとんど主人公パパ視点で描かれている。でもパパはそそくさと死んでしまうし、後の話に繋がらない。

この主人公の熱血パパをそのまま活躍させれば、ストーリーとして納得感あるものになったと思うんですがねぇ。

その死んでしまったパパの代わりに、日本人で、核爆弾使うの止めろとか、ぼそぼそ地味に進言する芹沢博士が出てくるのですが、
この博士が、終始テキパキしていなくて、意見はっきりしなくて………熱血パパがこの役回りやった方が絶対に良かったでしょ!?と思わせる人物造形。
まあ芹沢博士は、初代ゴジラ リスペクト要素のため削れなかったのかも知れません。
それならば、主人公パパと芹沢博士を過去で絡ませてみるとかあっただろうに〜と、思ってしまう。

芹沢博士の意義は知識の提供ばかりで、作戦や物語の進行については頼りない。どこか傍観者なんですよね。
芹沢博士の提案「敵怪獣はゴジラに倒させましょう」を聞いたアメリカ海軍提督の言は、映画を見ている私の心の声そのものでしたよ。
「それでは我々はなにもせずに見ていろと?」
ましてや、ゴジラが何ものなのか、本当に味方なのかも全然わからないのに。
「それはリスクが高すぎる」
誰だってそう思うでしょう!!
ここで芹沢博士が、「それじゃあ、我々の思惑通りにならない場合のための二次作戦は………」とか言い出せば、まだわかるんですが
提督の言葉に、「あ、やっぱ、そう思いますよね?」みたいに、いとも簡単に引き下がってしまうのです。
ああ………情けなや orz
熱血パパなら、ここでもうひと波乱あって、提督とやり合う。でも最後には提督と認め合う………みていな展開まで持って行けるのに(ToT)

まあ、芹沢博士は
「人間が傲慢なのは、自然は人間の支配下にあり、その逆ではないと考えている点だ」
と言うことと
広島原爆投下で亡くなった父の形見の時計を見せる
シーンのためだけにいたのかも知れないですがね。
それにしても、芹沢博士は亡霊のような存在感でした。


次に主人公の家族ドラマですが、これまた子を持つ親として見ると、かなり微妙。

ハワイにいる主人公が、サンフランシスコの奥さんに電話して、
「そっちまで助けに行くから、一緒に逃げようね」
奥さん
「うん。待ってる」

………えっ(@@)
主人公は、すっごい遠い所にいるんだよ?もちろん交通網マヒ状態だし。
それに対して、敵怪獣は、奥さんのいるすぐそこまで迫っているのに、奥さん、何寝ぼけたこと言ってるのーー?
奥さん、自分で逃げろよ!子供を一人で逃がすなよ!!!!!(信頼できる友人に預けた A^^;)
何故、こんな時に旦那と待ち合わせする!?

………これがもう一番、有り得ないと思いました。

私だったら、子供を抱えて、自分の責任で安全地帯に逃げるぞ?
全身全霊で子供を守り、子供を決して一人で逃がしたりしないぞ。
心情的に有り得な〜い!!と思ってしまう。

看護婦としての仕事が残っているから、その責任感で残った………みたいな描き方をしたかったのでは?
とも思うのですが、そう言う風に見えないのですよ。
ただ、旦那待ってるんだね………としか見えない。この描き方はまずいと思う。

旦那もね、軍人として作戦行動に参加しているのに(そうでなければサンフランシスコに戻れない状況)、
何故、奥さんを迎えに行ける………って思ったのか?
この非常時に、どんな命令が新たに下りてくるか解らないのに、
「サンフランシスコまで送ってくれて、ありがとう。それで俺、こっから私用あるんで、さいなら〜」
とか、できると思ってた?ないよね?どう考えても!?

さらに主人公、爆弾処理班所属で、60秒で爆弾解除できます!とか言ってたのに、究極の爆弾処理をしなかったんです。
怪獣をやっつけるために用意した爆弾が、もう爆発させたくないのに、サンフランシスコ湾近海で、無駄に爆発しちゃったんです………
起爆装置の蓋が開かなかったから、そこまで漕ぎ着けなかった………と言いたいのかもしれないが、それはないでしょ!
あの爆弾って「メガトン級」で、一石三鳥で、怪獣3匹やっつけられるほどだったんですよ!?

普通のストーリーでは、爆発するの止めると思う。それが主人公の見せ場でしょう。
普通のストーリーにしたくなかったのか?
でも、サンフランシスコ近海で、核爆弾を爆発させちゃって良いのか????
ない!ない!!絶対にない!

確かに、主人公はその前に、とっても良いこと(卵を焼き殺す)をしたので、それが見せ場だったとか?
でもそれって、かなり「あっさり」描かれていました。
見ている方も
「あれで、効果あるんだ?」
みたいな拍子抜けするシーン。
そこで敵怪獣の愛情物語も見えたんですが………
もし、あそこが見せ場ならば、もっともっと魅せてくれれば良いのに〜 orz


とか、とか、とか………つっこみどころ、結構ありました。

それでも、今回のは、脚本がかなり上手くできているからこその突っ込みです。
つまり、ゴジラはおもしろかった(^^)ということですね。


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良かったところ。


敵怪獣の設定。
電磁波パルスのせいで、電気関係のものは一切使えなくなる設定はGOOD!
これのせいで、怪獣と闘う手段が限られるとか、核爆弾を手動設定とか、納得感でました。
核爆弾を列車で運ぶ設定も生きるよね。

敵怪獣が繁殖のため卵を産みつけて、その中にちっこい怪獣がわさわさいるのが見えちゃうのも、
これが孵化したら、もう絶対この世は終わりだ〜感が満載で、サイコーにぞくぞくする!

さらに、ゴジラの咆哮&放射熱線が良い。(顔はいまいち)
あの雄たけび!まさにゴジラ!!
背びれから順に光って行くのも、チェレンコフ光の青い光も、敵怪獣の口をぐわっと開かせて、その中に非情にも放射するのも………
まさに怪獣映画の醍醐味!ぞくぞくしました♪

それと、日本のゴジラって人相悪いけど、ゴジラが何を考えているかわかったものですが(怒ってる〜とか)
今回のゴジラも、感情伝わってきました〜(^^)
ちょっと休憩………とかも良かった。笑えた。
つまり感情移入できるんです。これって大事なポイントかも。でも、そうなると「神」ではない気がしますがね。

そしてやはり「怪獣映画」の真骨頂。
怪獣同士の格闘が良かったです。
これがないと怪獣映画ではないでしょ。もっと見たかった。

全体としては、飽きさせずに、最後までひっぱる展開。

怪獣の出待ち?とかしていなければ、ストーリーは中だるみなく進みます。
(ゴジラ待ってる人は、なかなか出てこなくてイライラするかも)

人が逃げまどったり、人間の戦闘シーンも迫力満点でした。
日本のゴジラや戦隊のロボット戦闘と異なるのは、視点、視界が人間レベルだということ。
そのため、ゴジラが視界いっぱいに拡がって、全貌が見えなくて、だからこそ恐怖も増す。
それが迫力あって良かった(^^)

でも、戦隊のロボット戦は、あれはあれで良いです。
だって、おもちゃ買ってもらうためだものね〜♪


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まだ見られていない方。
見る予定なかった方。
ゴジラは結構 面白いので、お暇でしたら映画館に足を運ばれては如何でしょうか?
大音響&大画面で見るのは、迫力あっていいですよ。


そう言えば、夏休みの映画館は、「るろうに剣心」で賑わっていました。
実写版の成功例として、とても評判いいようです。
桃李くんも、シンケンマルも良いのですが、刀で殺陣やって欲しいなあ。
長政でやってくれるかなあ?

「るろ剣」は、前作をブルーレイで持っている私です………が、今回のを映画館で見るのはどうしよう………と思案中。
評判に良いし、興味津々なんですが………前後篇というのが面倒くさくて〜。
どうしようかなあ〜



























◆◆  ご無沙汰しています m(__)m ◆◆ 2014.08.13.水 ◆◆


こんにちは。
そして、超ご無沙汰しております m(__)m


 近況です。
 元気です。

 1月に
 「全てが上手く回っていれば、4月以降は余裕ができるはずです」
 とか、書いていたのは、どこの誰だ!?

 と言う訳で、全てが上手くは回りませんでした orz
 実家関係は問題なかったのですが、仕事関係でいろいろとありました。

 前回雑記を書いた1月には予想できないほど、(@@)なことが3月末にあったのでした。
 私の所属する事業部の編成が大幅に、有り得ないほど大幅に変わりまして………
 私の部も、目が点になるような人員変更がありました。

 私の所属する事業部は、わが社の100年を超える長い歴史の中でも、
 最も長く同じ部署名、同じ形態で続いてきた部署だったのですが
 それについにメスが!!!!

 私自身には変更はなかったのですが、周囲の変更になった方々の仕事が全部、私に!!!
 そのお陰で、精神的ストレスも、仕事の忙しさもMAX!?
 いや、それ以上に、長年の仲間がいなくなるというのが、耐えきれないほどのショックでして。

 昨年からの実家の方の片付けなどでノスタルジックな気分に浸っていたのに
 それどころではないというか、会社でもノスタルジック&センチメンタルになってしまうというか………
 そんな暇ないんですけど………テンション下がってしまう日々でした。

 今更なのですが、別れって………辛いですね。
 今回の別れって、別に二度と会えないとかではありません。
 「毎日一緒に机を並べて仕事をしていた仲間が、そうでなくなる」という程度です。
 考えてみるに、これって、ドウコクとの闘いが終わった後の丈瑠とシンケンメンバーの仲間たちとの別れに近いかも。

 永遠の別れでなくても、じわじわと、心の奥底に迫ってくるものがあります。
 時間が経つにつれ、圧し掛かってくるもの。
 一方で、昔から言われているように、去る者は日日に疎し………という一面もあり。

 そう言う訳で、かなりがっくりモードです。
 さらに、この後もいろいろあることが予定されており、それを考えるだけで orz という感じです。
 そのストレスを、実はトッキュウジャーで癒している私 A^^;)

 烈車戦隊トッキュウジャーは、なかなか面白いです (^^)
 グリッタちゃんが、美人さんになって、Zの中から出てきてくれないかな〜というのが、私の望み♪
 とりあえず、イマジネーションで暑い夏を乗りきります!!


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 拍手&コメント、ありがとうございます  m(__)m

 全然更新していないのに、励ましコメントや感想を頂いて
 本当に申し訳ございません。

 コメントは、ひとつひとつありがたく読ませて頂いております。
 コメントはとても嬉しいです。本当にありがとうございます m(__)m

 sin様
 いつもコメントありがとうございます。
 長政、いいですよね。
 あどけない、素直な表情がかわいくて仕方ないです。
 これから、どんな勇猛果敢な闘い、そして葛藤を見せてくれるのか。
 父親を離れて、どう評価されていくのか、武将としての色気も楽しみですね♪

 丈瑠好きの方
 ………ああ!!もっとお話したいです♪
 こんなサイトをやっているくらいですから、今でも丈瑠が大好きなので。
 ホント、頭の中は丈瑠と爺と黒子ちゃんばっかりです。
 今は、流ノ介の話になっていますが、丈瑠にがっつり戻ります。
 いつでも、丈瑠が一番です!!

 今後ですが、更新する意思はもちろんあります。
 書けない日々の中で妄想はどんどん膨らみ、話のネタはたくさんあります。
 ………ほぼ頭の中では、丈瑠補完は道筋できあがっていますので、あとは書き連ねて行くだけ………なんですが。

 頑張ります!! A^^;)


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項目別に雑文を。


■ トオリミチ ■


 3月にありました………よね!?
 雑記に書かなかったせいか、忙しかったせいなのか、詳細な記憶がなくなりました。
 TFTホールでやったことと、ポスターもらったことと………シンケンジャーあげあげな感じのするイベント
 だったことくらいしか………スタッフは、アンケートでシンケンジャーの威力を、
 丈瑠好きが今でも山のようにいることを再認識されたのでしょうか。
 イベントのDVD売ってくれないかなあ………モノマネコーナーが強烈過ぎて………ダメかナ?

 あと少しで、デイキンも始まりますね〜。
 ストリートプレイ、楽しみです♪


■ 万能鑑定師Q ■


 パリでロケ!!!とさんざん広告していたので、無駄に期待していたせいか、ロケ部分の少なさに仰け反りました。
 パリの雰囲気が………とか監督言っていませんでしたか!?
 雰囲気出るほど、パリロケの尺ないだろ!と言いたい。
 街中をちょろっと歩いて、喫茶店で撮影しただけじゃないの。ルーブルで撮影なんて、ホント、映画呼び込みのためだけ?

 桃李君の演技や人物造形などなどは良かったですが、脚本につっこみどころが多すぎて、素直に入りこめなかったです。

 最近、脚本がご都合主義&雑なの多くないですか!?
 それとも原作が悪いの?
 これならば、二時間ドラマ程度で良かったです。


■ 軍師官兵衛 ■


 長政いいですね。
 ビジュアルは14才に見えませんけど、「初陣」での子供っぽい演技はそうと見えました。
 家への伝言を請け負う所なども、弟に対する場面も、表情がとても良かったです♪
 長政の性格設定が、どこか桃李くん本人に似ているのか、微笑ましい場面がたくさんあり、嬉しいです。
 丈瑠も、寡黙な中で表情で(監督に指導されてでしょうが)魅せていましたが
 長政にもそういうのが見えました。どうか、一場面一場面を大事に演じて欲しいです。
 そして今後、父上とのすれ違いや、又兵衛に嫉妬などの心情をどう魅せていってくれるのかが、とても楽しみです。
 是非とも、丈瑠のような切ない感じを見せて頂きたいです。

 桃李君握手会の時から
「大河で殿さまを演るのを楽しみ待っております」
 と言ってしまったほどだったので、こんなに大河出演が早く実現するなんて、私には夢のようです。
 今後の願いは
「大河主役で殿さま」
 でしょうかね。
 その前に、桃李君的には、たくさん目標できそうですね。大好きな監督の映画作品に出ることでしょうか。
 でも、しっかりした作りの時代劇(映画&ドラマ)にも殺陣ありで出て欲しいなあ。
 トレンディドラマになんかでなくていいから、東映とかNHKとかの時代劇に侍役でお願いしたいですね。
 ファンの夢と期待は、勝手に膨らみます♪



 そう言えば、「超高速 参勤交代」が面白いし、殺陣が見応えあると聞きました。
 既に映画館では上映していないので、レンタルを待つしかないですが、楽しみです〜(^^)


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■ マレフィセント ■


桃李君となんの関係もないですが、随分前に見に行った感想です。

以下、ネタバレを多量に含みますので
まだ見ていなくて、見に行く予定の方は、読まれない方が良いかと思います。
無駄にものすごく長いのに、私が本当に言いたいことは、最後にしか書いていないので………
そこまで我慢できる方だけ、お願いいたします。(我慢しなくてはならないほど長いです)

ディズニー映画の「眠りの森の美女」ストーリーを知っている前提で書いてあります。
また、一回しか見ていない記憶で書くので、随所に間違いがあるカモ A^^;)
それを御承知の上で、お読みくださいませ。




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「眠りの森の美女」

ディズニーアニメ「眠りの森の美女」が、「人間側から見た物語」ならば、
今回のディズニー実写映画「マレフィセント」は「妖精側から見た物語」になっています。

前作品をストーリーから創りなおしたのではなくて、前の作品では描かれなかった部分を、
視点を変えて描いたのでしょう。ポイントは視点を変えたという所です。
だから事実もいくつか異なって描かれていますが、それって、人によって証言が違うようなものです。
このお話は隣国同士の諍いの話です。互いが、自分が信じている事実こそが真実と思っているんですね。



 映画の総合評価としては、私はとても気にいりました。
 エンディングの歌もいいです。映画館でそそくさとCD買ってしまいました。
 ブルーレイも出たらきっと買うでしょう。


私はこの映画、2D&字幕でみました。
まず、映像がとても美しい。これは誰にとっても文句なしなのでは?
3Dだったら、マレフィセントの妖精国:ムーアはアバターのような感じに見えるかも知れないです。
でも、アバターより落ち着いた色合いで、童話のきれいな精密挿絵の世界のようでした。
一方、人間の国もヨーロッパ中世のような感じで、暗いですが趣があります。絵画の世界のようです。

王さまのお城は、私の目には、もろ「ノイシュバンシュタイン城」に見えました。
私が、遥かなる大昔(大学時代)にノイシュバンシュタイン城に行った時
ディズニーの「眠りの森の城」はノイシュバンシュタインをモデルにしている………
と聞いたような記憶が………でも、本当に大昔なので、記憶違いカモですが。
(まあ、ノイシュバンシュタイン城自体が、精神的に危ない王さまが造ったテーマパークじみた城でしたが)

映画の映像からくるイメージ、雰囲気が、とても「眠りの森の美女」という話に合致していたと思います。
ただ、その世界を堪能するほどには、場面場面を長くは見せてくれないのです。
あと、森の川に住んでいる妖精だけが全体のイメージにそぐわず、3Dマンガチック生物なのが………残念。

脚本は緻密ではないです。
子供にはどう見えるかわかりませんが、大人がみると疑問符が飛び交います。
前作を補完するための作品で、新たな疑問を湧かせるのは、あまり素敵なこととは思えないです。

脚本に対する主な疑問点は
●敵のはずのムーア国の妖精3人を、何故オーロラ誕生の宴に招いたのか?
 ⇒両国の関係のためとの説明があったが、全く理解できず。
  (前作では、妖精国と仲悪くなかったから理解できるが、今回は敵国になっている状態なのに!?)
●その敵国ムーアの妖精に、何故、オーロラ姫を預けるのか?
  (今回は妖精国が敵になっているのに、何故、その妖精に姫を育てさせるのか?)
   さらに、預けられた妖精たちはろくに家事も子育てもできないし、そもそもやる気もなし。
   マレフィセント曰く、「あれじゃあ、赤ん坊が飢え死にしてしまう」ほどに酷い。
 ⇒このせいでマレフィセント&カラスが陰ながらオーロラを育てる&安全を守る羽目になるのだが………
  そのための「妖精無能」設定なのか?王さま、子供かわいかったら、もうちょっと信用できる人に任せてよ。

次に演出にも不満が………
●最初のマレフィセントの哀しい過去の部分。
 かなーーり長い重要な部分なのに、時間がないせいか、きれいな映像を流しつつナレーターによる説明一本調子。
 映画の時間長くして、ここもがっつりストーリーに組み込めば良かったのに。
●オーロラ成長過程
 ここも、マレフィセントとの関係の進展を示す部分だから、もっと尺をとれば
 後半部分でのマレフィセントの心の揺れ動きに、もっともっと感情移入できたかと。
●脇役の扱いの酷さ
 王妃:あまりに憐れ(ToT)この人が一番かわいそうです。こんな人生いやだ。
 王子:存在感ゼロ。役立たず。でも最後にはちゃっかりオーロラと結ばれそう A^^;)
    みじめor道化な役でした。
 王さま:救いない………妖精側の物語だからなのかな。
     TOPがアホだと、国はこういうことになっちゃうんだと、なにやら背筋が寒く………

全体的な個人的不満
●「眠りの森の美女」なんだから、ちゃんと眠っている森を出して欲しい。
  ディズニーの前作が、そもそも「眠りの森」がないのかもですが。私は、いばらに強固に囲まれて
  城のみんなが眠っている………「眠りの森」に守られた城と姫………を見てみたいんですけど。
  「いばら姫」では、「眠りの森」は、時間を超えるタイムカプセルなんですよね。
  真実の愛を捧げてくれる王子がいる未来に、姫を届けるための不可侵の森。
  その姫が困らないように、城内の全て(家来も)が眠りに入る。
  これ、何よりも一番大事な「眠りの森の美女」のコンセプトなのでは?


まあ、疑問や不満は多々あれど、とにかくアンジェリーナ・ジョリーの圧倒的なビジュアルと演技がとても良かった。
アンジェリーナの表情を眺めているだけで、あとは背景の映像を眺めているだけでもいいのではないかと。
そう、脚本がダメでも、他でカバーできればいいんですよ。

それと、マレフィセントに仕えているカラスも良かった。
カラスの人間態がハンサムと評判らしいですが、私はあの手の顔は嫌いなんです。
でも、顔はともかく設定&性格が良いので、カラスが好きです。オーロラとあのカラスを結ばせたかったくらい。
しかしこのカラス、結構できている奴でして、マレフィセントのひねくれた性格やモノ言いをどこまでも理解していて
なんだかおかしいくらい。

オーロラは、役立たず王子(そう呼ばずにはおれない)と結ばれるみたいなので、
マレフィセントは、カラスと結ばれて欲しいわ。



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さて本題です。(………えっ?ここから?)
マレフィセントのストーリーでディズニーが前作を補完したかったのは、大きくは二つあるのではないか、と私は思っています。


@何故、マレフィセントはオーロラに呪いをかけたのか?

 これは、CMでも、キャッチコピーでも言われていますよね。

 招かれてもいないオーロラ誕生の宴に勝手にやって来て、いきなり「呪い」の魔法をかけるマレフィセント。
 「偉大な魔法使いである私が招かれなかったことに怒って」という理由は、誰にとっても説得力が欠けていたのでしょう。
 そもそもマレフィセントが招かなかった理由も様々。皿が足りなかったとかもグリム童話にありますけど………
 これ読んだ時思いました。皿くらい、純金製だろうがなんだろうが、買えよ!国王!! orz

 でも、マレフィセントが招かれなかった理由は別にあった。
 後ろめたいことを隠したい人間が黙殺してしまった事実。
 そもそもは、人間:オーロラの父親のマレフィセントに対する裏切りに発端があったのだ………
 これも、人間側からしたら、妖精側の勝手な言い分なのかも知れません。

 しかし、この裏切りによって、マレフィセントは、愛を信じられなくなってしまいます。
 だからこそ、オーロラの呪いを解くカギを「真実の愛のキス」にしたのでしょう。

 「真実の愛」のキス。
 そんなものは、この世に存在しない!
 あなたがそれを証明してくれたわよね。
 でも、それでしか、あなたの娘は救えないの!
 自業自得よ!!

 マレフィセントは、心の中で泣きながらそう思ったのではないでしょうか。

 前作では、マレフィセントは呪いをかけるだけで、呪いを解くカギを付けてくれたのは
 オーロラにまだ贈り物をしていなかった最後の妖精だったのですが、今作では、そのカギもマレフィセントが言いだします。

 マレフィセントの表情がくるくると変わるのですが、それがもう狂おしいほどにマレフィセントの心情を表しています。
 呪いを解くカギを示す前の瞬間のマレフィセントの気持ちも、とても切ないものなのでしょう。

 私は、マレフィセント自身が「呪いを解くカギ」を示したというのも、実は重要なストーリーのひとつだと思っています。
 マレフィセントはこの時、「真実の愛」などこの世のどこにも存在しないと信じているのです。
 だから、この呪いは決して解けないはずなのです。



A王子さまによる真実の愛のキス

 こちらは、とくにパンフレットなどでも強調されていませんが、とても重要なポイントだと私は思っています。

 と言うか、このシーンは衝撃ですよ!!
 家に帰って、息子にこのシーンのことを話したら
「何?マレフィセントって、お笑い映画だったんだ?」
 と言われたくらい。
 純な乙女心を持っていたら、このシーンで、その乙女心は砕けるのでは!?
 でも、少し知恵のついた生意気な少女たちにとっては、ディズニーのお姫様映画でずっと引っ掛かっていた部分じゃないかとも?


 オーロラ姫もですが、もっと顕著なのは白雪姫。そしてシンデレラも………
 おとぎ話、ディズニーのお姫様物語では当然のようにおきること………
 「通りすがりの仮面ライダー」ならぬ「通りすがりの白馬の王子様」(シンデレラはパーティで、ですが)は
 初対面の美少女に一目惚れをして、「よく知りもしない美少女に真実の愛を捧げてしまう」のです。
 (グリムの「いばら姫」では王子がキスするのは100年後だから、本当にただの「通りすがりの白馬の王子」です)
 それによって、美しい姫にかけられた呪いは解かれてしまうのです。

 「通りすがりの白馬の王子様」がほぼ初対面の人間に「真実の愛」を捧げる。
 そんなの有り得ないだろ………と言うか、その愛の真実って有効期限どんだけ!?とか、
 それじゃあ、王子様はみんな「美しい顔だったから、真実の愛を捧げちゃうのね?」「実は性格はどうでもいいのね!?」
 と思ってしまうでしょ。

 子供心に私も思いました。
 白雪姫の王子様なんか、死体にキスしちゃうんですよ!仮死状態かもしれないですが、王子は死んでると思っているんです。
 それなのにキス!?ありか?それはありなのか!?

 ちょっと下世話な話をしますと、白雪姫は王子様のキスで歯に挟まっていた毒の欠片が取れて生き返ります。
 ………王子さまは、死んでいる白雪姫にどんなキスしたんだ!?



 「通りすがりの王子さまが、美しいお姫さまに唐突に真実の愛を捧げて、呪いが解かれる………」
 これは変だろ!と、オーロラのように美しくない少女は思ったのですが、ディズニーのこれら疑問に対する補完は完璧でした(笑)
 以下、記憶なので多少アレンジしていますが、そのシーンを再現………

 カラスが森で王子を見て興奮します。
カラス「あ、あれっすよ!あれ!真実の愛を捧げてくれる候補っすよ!!!」
マレ 「え?あれ?いや〜、無理なんじゃないかしら?」
カラス「何言ってんすか!?アレしかオーロラ姫を助けるための希望ないっしょ!アレにやってもらいましょ」

 そして、姫に城までの道を教えてもらったにも関わらず、ずっと森を迷っていた方向音痴王子は
マレフィセントに『真実のキスをする候補』として、気絶させられたまま馬乗り&空中浮遊で、城にモノ同然に運び込まれます A^^;)
王子の意思ゼロです。そして、眼が覚めた途端、オーロラが永遠の眠りについた部屋に押し込められます。

そうして、たちどころにオーロラの眠るベッド際に追いやられ
妖精 「早く!早く!キスして!!」
王子 「………えっ?いいんすか?キスしちゃって………(おろおろ)」
妖精 「いいから!!さっさとキスしろっての!このノロマ!」
王子 「え?あ、じゃあ(へらへら)………ぶちゅーーっ」

そして、オーロラ姫は………目覚めませんでした orz

妖精 「この役立たず!」
王子は部屋を追い出されます(たしか………)

マレ 「真実の愛なんて、ないのよ」(ToT)


私、ここで先が読めましたが、とりあえず王子じゃなくて、
カラスにキスさせてみろよ!とも思っちゃいましたヨ。



そして、次が一番の感動シーン。この映画のクライマックス。
通りすがりの王子のキスでは目覚めず、永遠の眠りについたオーロラに、涙ながらに語りかけるマレフィセント。
「あなたが目覚めるまで、私はどんなことをしても、あなたを守るわ」
チャイコフスキーのワルツをアレンジした歌「Once upon a Dream」の想いのところですね♪

そしてオーロラの額に、そっとキスをするマレフィセント。
そうしたら、あら不思議。オーロラが目覚めたのです。

そうです。
真実の愛はあったのです。
16年間、憎みながらも、影からオーロラを支え、育ててきたマレフィセント。
そのマレフィセントの影をオーロラもしっかり認識していました。
16年間育まれた二人の間の見えない絆………それこそが「真実の愛」になっていたのです。


これを、
「男女間に真実の愛はなくて、(疑似)親子間にはあった」
との見方もあると思うのですが、私はもうちょっと美しく解釈したいです。

以下、私の超長い願望展開です。どこにもそんな事実はないですけど。
暇な方だけ読んでみてくださいませ(笑)



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まず、これはマレフィセントの「真実の愛のキス」によりオーロラにかけられた呪いが解けたから、
オーロラが目覚めたのではないのでは、と思うのです。


時間を遡りましょう。
16年前、マレフィセントがオーロラに呪いをかけた時に、マレフィセントは知らず、同時に自らにも呪いをかけていたのです。
それは、「この世に真実の愛などない」という思い込み。
この自らにかけた呪いにより、心がすさみ、哀しみの影、闇に囚われてしまったマレフィセント。
愛だけでなく、自らのアイデンティティでもある大事な翼も奪われたマレフィセントは、憎しみに囚われた辛い苦しみの日々を過ごします。
そして遂に「邪悪な妖精」になってしまうのです。

しかし、その呪いは、実は徐々に解けてきていました。
赤ん坊のオーロラに出会ってから、16年間に渡りオーロラの「喜び」「光」「透き通った瞳」に癒され、
邪悪な妖精から、少しずつ、少しずつ本当の自分に戻って行くマレフィセント。
本当はオーロラが愛おしくて仕方なくなっていくマレフィセント。
でも、それをマレフィセントは認められない。だって憎い人間の子供。呪い殺そうとしている相手なのだから。
そんなマレフィセントの揺れ動く心をカラスはきっちり認識していて、
なんとなくマレフィセントの心を善なる方向に後押ししているようにも見えます。

やがて、自らのオーロラへの想いをはっきりと認識したある日、マレフィセントはオーロラの呪いを解く試みをします。
全身全霊をかけて魔法を振り絞るマレフィセント。
でも、憎しみと怒りに全身を焼かれてかけた「16年前の呪い」はあまりにも強固で、
呪いをかけたのと同じ方法(魔法の行使)では解くことができませんでした。

そういうことってありますよね。
自分で言いだして、でももう自分では、雁字搦めになって元に戻せないって。

でもきっと、その時から、マレフィセントは自分の想いとしっかり向き合うのでしょう。
オーロラを助けるためにはどうしたらいいか考える。だから、オーロラの呪いを解いてくれるかも知れない王子を城に連れて行ったりもする。
オーロラのいる城に乗りこむことは、まさに敵陣の中に乗りこむこと。
「死にに行くようなもの」というカラスに、ふんっとばかりに強がりを言って、自分の身を捨ててでも、オーロラを救おうとするのです。

結局、この王子は役に立たなかったので、マレフィセントの努力も徒労に終わるのです。
でも、これもよくある話。徒労に終わるかも知れないからと、やるとやらないとでは、大きな違い。
オーロラを助けるために、王子を連れて行った………その行為こそが、マレフィセントの心を如実に表していたのです。

「あなたを守るために今、強くなろう」
こう思った時点で、もうマレフィセント自身の呪いは殆ど解けかけていたのでしょうね。
この「強くなる」………って、物理的な力ではない。魔法の力でもない。
きっとそれは、心の強さ=寛容さ。
憎しみに囚われないこと。王さまを許すこと。
(ここが大人向けと言われる所以かも。強さ=寛容って、子供には納得しにくいでしょう)
自分の本当の気持ちを認めること。
そして、もう一度「愛を知ること」

それをはっきりと顕在化させたのが
オーロラの枕もとでの、オーロラに向けた誓いの時。
「あなたが目覚めるまで、私はどんなことをしても、あなたを守るわ」

これって、これって、爺の丈瑠に対する気持ちと同じでしょ♪
「殿がどんな状況でも、爺は殿をお守りしますぞ」
あの17年前からの爺と丈瑠のお約束。
丈瑠と爺の間にも、他の誰も入れない『17年間の重み』があります。

それが顕在化した瞬間、
マレフィセントの呪いは、自らを縛る呪いは解けたのです。
「真実の愛」はある。
オーロラとマレフィセントの間に。
マレフィセントがオーロラにあげるだけの愛でなく、オーロラも16年間マレフィセントに注いできた愛。
オーロラはマレフィセントが大好きだったのだから。
そんなオーロラの存在そのものが、無垢な瞳でマレフィセントを信じるオーロラの想いこそが「真実の愛」。

「真実の愛」の存在を認めた、それも自らの中に認めたマレフィセント。
当然、自らにかけた呪い「真実の愛はない」は霧散します。
マレフィセントは光の世界の妖精(本当の私)に戻るのです。
だから同時に、「真実の愛はない」と思って闇に堕ちていたマレフィセントがオーロラにかけた呪いも「無効化」したのです。
そのためオーロラは目覚めたのではないかと………
(呪いをかけた相手を倒したら、呪いも消える………は、戦隊ではお馴染のお約束事ですネ)

呪いを「真実の愛のキス」で解いたのではない。
呪いそのものが「真実の愛」により消滅したのです。
もっと言えば、キスで呪いが解けたのはオーロラではなく、むしろマレフィセントの方だったのですよ。

つまり、オーロラを目覚めさせることが可能だったのは、もともとマレフィセントただ一人しかいなかったのです。
(私はカラスにも可能だったのでは………とか、かすかに思っているが)
王子が悪いわけではなく、
マレフィセントとオーロラの16年間の日々の果て、なるべくして呪いは消滅して目覚めたのです。
マレフィセントのオーロラへのキスは、その長い年月に育まれた愛の象徴なのです。


自分の本当の心と向き合わず、憎しみの闇から抜けだせなかった王さまは、
自らの裏切りから、今も「真実の愛などない」と信じている王さまは
光の世界には行けず、生涯を呪いの世界で生き、亡くなるしかないのです。

マレフィセントはもう許していたのに………もう呪いはなくなっていたのに………
本当はマレフィセントは、ずっと欲しかったのです。「真実の愛」が。
そして、「真実の愛」があるとも信じたかったのです。でも、できなかった。
もしかしたら、マレフィセントは心の片隅では、まだ王さまから愛を貰いたかったのかもネ。
ただ、オーロラに真実の愛をささげた後には、もうそんな想いはなくなっていたでしょう。

マレフィセントが欲しかったもの、光の世界に戻るためのカギは
輝かしい光の娘オーロラ(ローマ神話『知性の光、創造性の光が到来する時のシンボル』の女神です)から
溢れるほどに与えられたのでした。




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殿に
「長い!!!!」
って怒鳴られそうな感想ですな orz


しかして、マレフィセントを見ての私の最終結論は

マレフィセントとオーロラのまどろっこしい16年よりよほど濃密な17年を過ごした爺と丈瑠の間には、
マレフィセントとオーロラよりも強い『真実の愛』がある!


でした………。

………えっ?
そうです。
私が言いたかったのは、これだけです A^^;)


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トンデモな結論ですみません。
でも、マレフィセント良かったです。
ここまで読んだら、全てがバレてしまっていますが、マレフィセントお勧めですので
よければ、見に行ってください。

但し、上記と全然違う話とあなたは感じてしまうかも知れません。
受け取り方は千差万別ですし………私、色眼鏡で見ていましたので……… A^^;)


それでは、また。



















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